jvSetLong(整数型情報設定)

各種のプロパティを設定します。

[構文]
 
Function jvSetLong(ByVal jid As Long, ByVal mode As Long, ByVal lval As Long) As Long
 
C言語
int jvSetLong(int jid, int mode, int lval);
 
JAVA
int jvSetLong(int jid, int mode, int lval);
 
Delphi
Function jvSetLong(jid, mode, lval: Longint): Longint;
 

設定項目

内容

jid

jvCreateで取得したジョブID

mode

プロパティ種類(設定値参照)

lval

プロパティの設定値(設定値参照)

 
リターンコード
 

 

内容

 

0

正常終了

JV_ERR_JOBID

-3

ジョブIDエラー

JV_ERR_CREATEPEN

-50

CREATEPENエラー

JV_ERR_CREATEBRUSH

-51

CREATEBRUSHエラー

JV_ERR_PARAMETER

-2

パラメータエラー

 
[設定値]
 
mode には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_LINE_WIDTH

1

線の幅(1/100mm単位)

JV_LINE_STYLE

2

線の形状(設定値参照)

JV_FILL_PATTERN

3

塗り潰しパターン(設定値参照)

JV_OUTLINE

4

輪郭線有無(設定値参照)

JV_BACK_MODE

5

背景モード(設定値参照)

JV_COLOR_MODE

6

カラーモード(設定値参照)

JV_FORE_COLOR

7

前景色(RGB値)

JV_BACK_COLOR

8

背景色(RGB値)

JV_FIELD_OVERFLOW

9

文字フィールドオーバーフロー制御(設定値参照)

JV_LABEL_NO

13

ラベル番号

JV_PRINT_MODE

14

印刷モードの変更(設定値参照)

JV_CURRENT_TOP

25

描画を開始する縦座標 (1/10mm単位)

JV_JPEG_QUALITY

35

JPEG形式データの品質(1〜100)

JV_JPEG_PROGRESSIVE

36

JPEG形式データのプログレッシブ(設定値参照)

JV_TIFF_COMPRESSION

37

TIFF形式データの圧縮(設定値参照)

JV_LIB_VERSION

38

ライブラリバージョンの指定(0または9)

JV_PDF_ENCRIPT_LEVEL

41

PDF形式データの暗号化レベル(設定値参照)

JV_PDF_ENABLE_PRINT

42

PDF形式データの印刷制限(設定値参照)

JV_PDF_ENABLE_EDIT

43

テキスト注釈及び対話フォームフィールド以外の文書内容の変更(設定値参照)

JV_PDF_ENABLE_COPY

44

文書からのテキストとグラフィックスのコピー(設定値参照)

JV_PDF_ENABLE_EDIT

45

テキスト注釈及び対話フォームフィールドの追加または変更(設定値参照)

JV_PDF_OVERLAY

47

PDF形式データのオーバーレイ登録

JV_BAR_QR_ADJUST

52

QRコードのボックス太さ微調整(-100〜100)

JV_BAR_MICROQR_ADJUST

53

マイクロQRコードのボックス太さ微調整(-100〜100)

 
線の形状(JV_LINE_STYLE)のlval には次の値を設定します。
実線以外では、背景モードを透過にするか、前景色と背景色の設定をしてください。  
 

定数

内容

JV_PS_SOLID

0

実線

JV_PS_DASH

1

破線

JV_PS_DOT

2

点線

JV_PS_DASHDOT

3

一点鎖線

JV_PS_DASHDOTDOT

4

二点鎖線  

 
塗り潰しパターン(JV_FILL_PATTERN)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_FILL_NULL

0

塗り潰しなし

JV_FILL_SOLID

1

前景色で塗り潰し

JV_FILL_DKGRAY

2

濃い灰色

JV_FILL_GRAY

3

灰色

JV_FILL_LTGRAY

4

薄い灰色

JV_FILL_WHITE

5

JV_FILL_FDIAGONAL

6

45度右上がりハッチ

JV_FILL_BDIAGONAL

7

45度右下がりハッチ

JV_FILL_HORIZONTAL

8

水平ハッチ

JV_FILL_VERTICAL

9

垂直ハッチ

JV_FILL_CROSS

10

水平と垂直のクロスハッチ

JV_FILL_DIAGCROSS

11

45度のクロスハッチ

(201〜248 ビットマップパターン )『網掛けパターン』参照
 
輪郭線有無(JV_OUTLINE)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_OUTLINE_OFF

0

輪郭線を描画しない

JV_OUTLINE_ON

1

輪郭線を描画する

 
背景モード(JV_BACK_MODE)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_TRANSPARENT

1

透過

JV_OPAQUE

2

上書き
 
カラーモード(JV_COLOR_MODE)のlval には次の値を設定します。フォームの設定値が初期値です。
 

定数

内容

JV_COLOR_OFF  

0

モノクロ印刷を行なう

JV_COLOR_ON

1

カラー印刷を行なう
 
文字フィールドオーバーフロー制御(JV_FIELD_OVERFLOW)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_OVERFLOW_ERROR

0

出力しない

JV_OVERFLOW_CUT

1

カットして出力
 
印刷モード(JV_PRINT_MODE)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PRINTMODE_NORMAL

1

通常印刷モード

JV_PRINTMODE_HISPEED

2

高速印刷モード
 
JPEG形式データのプログレッシブ(JV_JPEG_PROGRESSIVE)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_JPEG_PROGRESSIVE_OFF

0

プログレッシブを解除 (初期値)

JV_JPEG_PROGRESSIVE_ON

1

プログレッシブに設定
 
 
TIFF形式データの圧縮(JV_TIFF_COMPRESSION)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_TIFF_COMPRESSION_DEFLATE

0

デフレート圧縮 (初期値)

JV_TIFF_COMPRESSION_NONE

1

圧縮なし
   
PDF形式データ暗号化レベル(JV_PDF_ENCRIPT_LEVEL)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PDFKEY_ENCRIPT_RCL

2

RC4(40ビット)

JV_PDFKEY_ENCRIPT_RCH

3

RC4(128ビット)(初期値)

JV_PDFKEY_ENCRIPT_AES128

4

AES(128ビット)

JV_PDFKEY_ENCRIPT_AES256

5

AES(256ビット)

 
PDF形式データの印刷(JV_PDF_ENABLE_PRINT)のlval には次の値を設定します。
  

定数

内容

JV_PDFKEY_SEC_ENABLE

1

許可(初期値)

JV_PDFKEY_SEC_DISABLE

0

許可しない

 
PDF形式データの文書の変更(JV_PDF_ENABLE_EDIT_ALL)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PDFKEY_SEC_ENABLE

1

許可(初期値)

JV_PDFKEY_SEC_DISABLE

0

許可しない

 
PDF形式データの内容のコピーと抽出(JV_PDF_ENABLE_COPY)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PDFKEY_SEC_ENABLE

1

許可(初期値)

JV_PDFKEY_SEC_DISABLE

0

許可しない

 
PDF形式データの注釈(JV_PDF_ENABLE_EDIT)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PDFKEY_SEC_ENABLE

1

許可(初期値)

JV_PDFKEY_SEC_DISABLE

0

許可しない

 
PDF形式データのオーバーレイ登録(JV_PDF_OVERLAY)のlval には次の値を設定します。
 

定数

内容

JV_PDFOVERLAY_ON

1

登録する

JV_PDFOVERLAY_OFF

0

登録しない

 
 
[解説]
 
jvSetLongは数値を設定するファンクションです。 文字列を設定する時はjvSetStringを使います。
 
前景色(JV_FORE_COLOR)
図形や文字の前景色を指定します。カラー印刷が設定されている場合のみ有効です。
前景色は、線の幅、線の形状、塗り潰しパターンの各プロパティを設定する前に指定してください。この3種類のプロパティの後に前景色を指定しても有効になりません。
 
背景色(JV_BACK_COLOR)
図形や網掛け文字の背景色を指定します。カラー印刷が設定されている場合のみ有効です。
背景色は、塗り潰しパターンプロパティを設定する前に指定してください。塗り潰しパターンの後に背景色を指定しても有効になりません。
 
文字フィールドオーバーフロー制御(JV_FIELD_OVERFLOW)
jvSetFieldTextjvSetFieldGridでオーバーフローが発生した時の処理を指定します。jvSetLongでは、文字型編集子を持つフィールドの処理を設定します。数値型編集子を持つフィールドのオーバーフローは、jvSetStringで設定します。処理を設定しても、オーバーフローが発生した時は、オーバーフローの発生をユーザーに知らせるため、戻り値にはオーバーフローエラーが返ります。
 
ラベル番号(JV_LABEL_NO)
ラベル番号はラベルフォーム専用の機能です。ラベル以外のフォームでは使用できません。
1枚のラベル用紙には、通常、縦横に複数のラベルが配置されています。
ラベル番号は、その中の1つを特定する時に使います。
ラベル上のフィールドに値を設定したりラベルを描画したりする前に、ラベル番号を指定します。
ラベル番号は、用紙左上を1とし、右側へ向かって、2、3と番号をつけます。最上段の右上まで進んだら、次は2段目の左側から同様に最後のラベルまで繰り返します。
 
例)ラベルが横方向に2枚、縦方向に3枚ある場合

1

2

3

4

5

6

 
基本的なコーディング   
 
印刷モードの変更(JV_PRINT_MODE)
この機能は、ページごとやセクションごとに印刷モードを変更する時に使います。
それ以外の場合では、印刷モードはフォームファイルで指定しておきます。
固定フォームの場合、印刷モードの変更は、jvSetFormでフォームを設定した後に行います。
可変フォームの場合、印刷モードの変更は、jvSetSectionでセクションを設定した後に行います。
 
高速印刷モードは高速で印刷を行いますが、一部のグラフィックス機能(3Dなど)に使用制限があります。通常印刷モードには使用制限はありませんが、精密な描画を行うためプリンタの性能により印刷に時間がかかることがあります。
印刷モードは、Adobe PDF形式で出力する時には無効です。
 
JPEG形式データの品質(JV_JPEG_QUALITY)
JPEG形式で出力する帳票の品質を設定します。数値が低くなるほど、JPEGデータのサイズは小さくなりますが、品質は劣化します。
 
JPEG形式データのプログレッシブ(JV_JPEG_PROGRESSIVE)
JPEG形式で出力する帳票の表示形式を設定します。「JV_JPEG_PROGRESSIVE_OFF」にすると、JPEG形式の帳票は、上から徐々に表示されていきます。「JV_JPEG_PROGRESSIVE_ON」にすると、JPEG形式の帳票は、まず画像全体が荒く表示され、徐々に鮮明度を増していきます。
 
TIFF形式データの圧縮(JV_TIFF_COMPRESSION)
TIFF形式の帳票はデフレート圧縮されて出力されますが、「JV_TIFF_COMPRESSION_NONE」にすると圧縮をやめることができます。  
 
Adobe PDF形式データの設定(JV_PDF_ENCRIPT_LEVEL〜JV_PDF_ENABLE_EDIT)
jvStartDocの前で設定します。
Adobe PDF形式データのセキュリティ
 
Adobe PDF形式データのオーバーレイ登録(JV_PDF_OVERLAY)
Adobe PDF形式データの出力時に、フォームの固定部分をオーバーレイ登録するかどうかを指定します。
初期値は、フォームファイルに設定された値です。
Adobe PDF形式データのオーバーレイ登録
 
ライブラリバージョン(JV_LIB_VERSION)
用紙の余白と拡大縮小をVer.8からVer.9の仕様で設定することができます。ライブラリバージョンに「0」を指定すると、余白や拡大縮小は最新バージョンの仕様で設定されます。「9」を指定すると、Ver.8からVer.9の仕様で設定されます。初期値は「0」です。
余白と拡大縮小についての詳細は「付録/用紙の余白(マージン)設定」を参照してください。
 
QRコードのボックスの太さ微調整(JV_BAR_QR_ADJUST)
QRコードは、小さなボックスの集合により描画されますが、プリンタによってボックスの太さに違いが出ます。
この機能では、0.1%単位でボックスの太さを微調整することができます。
例えば、大きく表示されてしまった場合には、-10を指定すると、ボックスの太さが1%小さくなります。
 
マイクロQRコードのボックスの太さの微調整(JV_BAR_MICROQR_ADJUST)
マイクロQRコードは、小さなボックスの集合により描画されますが、プリンタによってボックスの太さに違いが出ます。
この機能では、0.1%単位でボックスの太さを微調整することができます。
例えば、大きく表示されてしまった場合には、-10を指定すると、ボックスの太さが1%小さくなります。
 
   
[コーディング例]
 
Dim jid&, ret&
jid = jvCreate(JV_PRINTER, form1.hWnd, Printer.hDC, 0, 0, 0, "")
ret = jvSetForm(jid, "売上実績",1, "",100,0,0)
 
ret = jvSetLong(jid, JV_PRINT_MODE,JV_PRINTMODE_HISPEED)
ret = jvSetLong(pid, JV_PDF_ENCRIPT_LEVEL, 3)
ret = jvSetLong(pid, JV_PDF_ENABLE_PRINT, 0)
ret = jvStartDoc(jid, "売上実績", "")
ret = jvSetLong(jid, JV_FORE_COLOR, RGB(255,255,255))
ret = jvSetLong(jid, JV_LINE_WIDTH, 5)
ret = jvSetLong(jid, JV_LINE_STYLE, JV_PS_SOLID)
ret = jvSetLong(jid,JV_PDF_OVERLAY,JV_PDFOVERLAY_OFF)
 
ret = jvDrawLine(jid, 0, 0, 1000, 1000)
|
ret = jvEndPage(jid)
ret = jvEndDoc(jid)
ret = jvClose(jid)